資金調達のエッセンス

日々の経営には資金が必要であり、ヒト・モノ・カネがグローバルに動く時代

タートアップ資金調達額4〜6月44%減

国内スタートアップが資金調達に苦戦しているのだそうで、2023年4〜6月の調達総額は1433億円と前年同期に比べ44%減り、前年同期比での減少は4四半期連続で、この間でも4〜6月の減少率が最も大きかったようです。

資金調達総額

とはいえ、金利が上昇するなか、成長を見極める投資家の選別姿勢は強まっていて、医療分野やモビリティー関連の有望企業にはマネーが流入しているようです。

もっとも、7〜9月以降は回復に向かうとの見方も出てきており、米景気の後退懸念が一服したほか、上場企業の株価が上昇基調のためVCが積極投資しやすくなっているようで、国内では複数のスタートアップが100億円規模の大型調達の準備を進めているという噂もあり、国内のスタートアップ支援も活発化する見込みのようです。

政府は成長戦略の柱として、スタートアップ育成5カ年計画を策定し、スタートアップへの年間投資額を27年度までに10兆円規模と、従来の10倍超にする目標を掲げています。

Cellid株式会社、総額約3.7億円の資金調達

Cellid株式会社が、2023年5月に、東京エレクトロン株式会社の子会社 TEL Venture Capital, Inc.を通じて出資を受け、その他一般事業会社の出資の受け入れも含めて累計調達額は15億8千万円となりました。

Cellid

今回の資金調達により、量産体制の拡充や品質管理体制の確立、プロセス開発の加速及び、「Model Builder」をはじめとしたソフトウェアの開発及び販売をすすめてまいります。

CellidはディスプレイモジュールやVisual SLAM に関して、エコシステムを形成しております。TELとは、TELの半導体製造装置開発で培った技術を応用したウェイブガイド向け製造装置の開発に向けた連携を開始いたします。

UBSがクレディ・スイスを買収

スイス金融最大手UBSが、経営不安が強まっていたスイス2位のクレディ・スイスを30億スイス・フラン(約4300億円)で買収すると発表し、2023年末までの統合完了を目指すようです。

クレディスイス
クレディ・スイスの破綻がスイス発の金融危機に発展しかねないとの懸念が強まる中、UBSは当局主導でライバルの救済に踏み切ったようで、 米中堅銀行シリコンバレー銀行(SVB)の破綻をきっかけとした金融市場の混乱は、世界有数の巨大金融機関の再編へと一気に進み、市場の動揺が収束するかは不透明となっています。

クレディ・スイスは、国際的な金融規制では「システム上、重要な国際的金融機関」と位置付けられている銀行で、創業166年の老舗で富裕層ビジネスに長じ、安全の代名詞である「スイスの銀行」と称されてきていたのですが、長年にわたって金融不安の常連として常に名前が上げられてきていました。

また、今回の買収に辺り、クレディ・スイスは、UBSによる買収の一環としてスイス当局の指示の下、160億スイスフラン(172億4000万ドル)相当のAT1債(その他ティア1債)を無価値化すると発表し、債権者から怒りの声が上がっています。