資金調達のエッセンス

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UBSがクレディ・スイスを買収

スイス金融最大手UBSが、経営不安が強まっていたスイス2位のクレディ・スイスを30億スイス・フラン(約4300億円)で買収すると発表し、2023年末までの統合完了を目指すようです。

クレディスイス
クレディ・スイスの破綻がスイス発の金融危機に発展しかねないとの懸念が強まる中、UBSは当局主導でライバルの救済に踏み切ったようで、 米中堅銀行シリコンバレー銀行(SVB)の破綻をきっかけとした金融市場の混乱は、世界有数の巨大金融機関の再編へと一気に進み、市場の動揺が収束するかは不透明となっています。

クレディ・スイスは、国際的な金融規制では「システム上、重要な国際的金融機関」と位置付けられている銀行で、創業166年の老舗で富裕層ビジネスに長じ、安全の代名詞である「スイスの銀行」と称されてきていたのですが、長年にわたって金融不安の常連として常に名前が上げられてきていました。

また、今回の買収に辺り、クレディ・スイスは、UBSによる買収の一環としてスイス当局の指示の下、160億スイスフラン(172億4000万ドル)相当のAT1債(その他ティア1債)を無価値化すると発表し、債権者から怒りの声が上がっています。