資金調達のエッセンス

日々の経営には資金が必要であり、ヒト・モノ・カネがグローバルに動く時代

経済予測AIのゼノデータ、3.05億円の資金調達

経済ニュースや統計データを独自のディープラーニングモデルで学習し、企業業績や製品市況、需給などの様々な経済状況を予測するSaaSサービス「xenoBrain」を開発する、xenodata lab.が、野村ホールディングス及び既存投資家を中心に総額3.05億円の資金調達を実施。

3.05億円の資金調達

xenoBrainは、独自のAI技術により、40万社の未上場企業の業績予測や3万指標の製品市況、市場需給やマクロ経済指標等の予測を提供し、大手事業法人を中心に百数十社の企業に展開を進め、今回の資金調達は、xenoBrainの予測対象領域を国内外の株価や四半期業績にまで拡大し、xenoBrainの機能強化、及び、その予測データや分析コンテンツを野村ホールディングスで活用することを目的に実現。

具体的な連携内容は今後順次発表されるとのこと。

また、2022年5月末を期日にエクステンションラウンドが可能なスキームを採用しており、引き続き同ラウンドでの資金調達を継続して行います。

xenoBrainについて

xenoBrainは、過去10年分、2,000万本超の経済ニュース記事に含まれる過去の経済事象の連関や4万5000指標の統計データを、独自の自然言語処理技術やディープラーニングにより、企業業績や製品市況、需給などの様々な経済状況を予測する国内唯一の経済予測に特化したプラットフォームで、リリース以降、予測対象の拡充、予測精度の向上に努めてきた結果、2022年末の月次売上高の成長率が+100%となり、高い成長率を達成するに至りました。(xenoBrainは年間契約のサブスクリプションサービス。)

「ファンファーレ」、総額6.3億円のプレシリーズA資金調達を実施

産業廃棄物業界のDXを推進するファンファーレ株式会社が、プレシリーズAの第三者割当増資を実施し、総額約6.3億円を資金調達。

本ラウンドでは既存株主であるALL STAR SAAS FUND、Coral Capitalに加え、新たにENEOSイノベーションパートナーズ、SMBCベンチャーキャピタルみずほキャピタルを引受先としており、これにより、累計調達金額は約8億円となったようです。

6.3

今回の資金調達は、産業廃棄物業界に特化した配車管理SaaS「配車頭(ハイシャガシラ)」の利用顧客拡大のためのSales・CS組織強化、プロダクトの幅を広げてより大きな価値を顧客に提供するための開発組織強化等を主な目的としており、この調達に伴う組織体制強化を目的として、王玲氏をCOOに迎え、今後も当社は産業廃棄物業界に特化したSaaSの提供により、労働人口不足に苦しむ当業界の課題解決に貢献していくようです。

日本の年間の産業廃棄物量は約4億トン、廃棄物処理・リサイクル業全体の市場規模は約12兆円にも上り、産業廃棄物業界は人々の生活を裏側から支える重要なインフラ産業でありながらも、労働人口不足が年々深刻化しており、私たちの生活をも脅かす大きなリスクとなっています。

この課題を解決すべく、「配車頭」を開発し、2021年10月より正式にサービス提供を開始。

産業廃棄物業界特有の「変数」が多いことから、作成の属人性及び難易度が非常に高いと言われてきた配車計画を独自のAI技術の活用により自動作成することで、限られた人員体制の中にあっても、可能な限り多くの配車を実現しています。

サービスローンチ以来、「配車頭」は業界内認知を着実に伸ばしており、東北地方から九州地方までの幅広い事業者様に導入しており、これまでに作成された配車表は約5万表に上るのだそうで、「配車頭」の導入による受注効率向上はもちろんのこと、月間150時間以上の工数削減を実現した事業者様もいるようですね。

ハドラス、総額約8.5億円を資金調達

抗ウイルス・抗菌や防カビ、防汚、防錆、防傷などの機能をさまざまな対象物に付加する新素材「ナノマテリアルコート」の研究開発を行うハドラスホールディングス株式会社が、第三者割当増資による総額約8.5億円の資金調達を実施。

ハドラス

今回の資金調達において、メディカルやバイオ分野などサイエンス領域に強いリアルテックホールディングス株式会社のリアルテックファンド3号投資事業有限責任組合あいおいニッセイ同和損害保険株式会社、株式会社ティーガイア、太平洋工業株式会社、世界展開に向け本年3月に事業提携している武蔵塗料ホールディングス株式会社、株式会社識学の識学2号投資事業有限責任組合、ちばぎんキャピタル株式会社のひまわりG5投資事業有限責任組合リーダーズ1号投資事業有限責任組合などから第三者割当増資による総額約8.5億円の資金調達を実施。

ハドラスのナノテクノロジーに特化した機能性薄膜は、10種類以上の原材料の比率を精密にコントロール、分散、配合することで生み出されたナノマテリアルコートで、塗布対象物へコーティングすることで超薄膜を形成。

このナノマテリアルコートは空気中の水分と速やかに反応し、塗布対象物の表面を膜厚1um以下の薄膜で覆い、この膜厚は非常に薄く塗布対象物の重量や外観、触感をほとんど変えません。

ナノマテリアルコートは一般的な塗料などと違い、1液型で室温硬化し、超薄膜は抗ウイルス機能など、さまざまな機能を付与することが可能で最大5年間保持。

資金調達の目的と使途

ハドラスは、これまで各種実証実験や研究基盤の強化に努め、脱炭素社会へ向けた新素材ナノマテリアルコートの研究開発に注力し、今回調達した資金は、主として研究開発を加速させるための専門人材の確保および設備投資、事業の更なる拡大に向けた営業人材の採用、ブランディング強化のためのマーケティング費用に充当する予定。